日本ミステリ史上における天才探偵は誰か、と聞かれれば神津恭介の名を上げざるを得ない。東大法医学教授で美貌の青年、「神津の前に神津なく、神津の後に神津なし」と呼ばれるほどの完璧秀才ぶりは、まさに超人としか言いようのないキャラクターである。