「たくさんある絵本の中からどの絵本を選べばいいかわからない」という声にお応えするために、2006年より発行が始まった小冊子「ミリオンぶっく」。現在、2023年版が完成し、全国の書店店頭で配布されています。
累計で100万部以上発行された絵本は、時代の変化に左右されない価値観をもち、こどもの心に残り続け、日本中のこどもたちに今でも愛され続けています。幼いころに優しい声で読んでもらった絵本や、夢中になって読んだ絵本がきっと見つかるはずです。
e-honでは、「ミリオンぶっく」で紹介されている名作・絵本をすべてご紹介。
本を手にとりページを開けば、いまを生きるこどもたちの心にも、忘れられない物語が残るでしょう。
「ミリオンぶっく」には、各出版社が推奨する対象年齢を表記しています。こどもたちはそれぞれ異なる感性の持ち主です。
お子さまに「好み」がでてきたら、個性を大切にして絵本を選んであげてください。そしていつかこどもたちが親となったとき、思い出の絵本が次の世代へと語り継がれていくことを願っています。
あかちゃんは生後10ヶ月を過ぎるようになると、お母さんやお父さんの言葉を聴きながら絵本の世界に入っていけるようになります。こどもたちの心を豊かに育てるためには、肌の触れ合いと同じように、お母さん、お父さんの心のこもった語りかけが欠かせません。
こどもたちの言葉の世界を広げるという意昧でも、絵本の役割は大きくなってきています。こどもたちは絵本の楽しさを、大好きなお母さんやお父さんを通してたっぷり味わうことで言葉を聞く喜びを知っていきます。
2、3歳児になりますと、日常の生活体験が少しずつ積み重なってきます。言葉もつぎつぎと自分のものになり、自分から表現することに興昧を覚えだします。簡単な筋を追って物語を理解することができ、その力は大人の働きかけしだいで、目覚ましく育っていきます。
物語の絵本を選ぶなら、まず古典的な昔話絵本をおすすめします。昔話は、「繰り返し」の手法をとてもうまく使って、初めて物語を読んでもらうこどもたちをお話に導き入れてくれます。一見退屈でわずらわしく思われる繰り返しが、この年齢のこどもにはたいへん魅力的です。同じ絵本を、繰り返し読んであげることは、絵本の与えかたとして最良の方法です。
こどもの好みもはっきりしてきて、絵本選びが少し難しくなるころです。また、この時期のこどもたち向けには知育・早期教育を含め、数多くの絵本が出版されていて「どの絵本を選んだらいいかわからない」という声が多く聞かれる年齢でもあります。
基本は【2-3歳】と同様に「物語絵本」を中心に、お子さまと楽しむことがおすすめです。
5、6歳児は4歳児の延長として、物語絵本のもっとも必要とされる年齢です。読み手にはたいへんでも、繰り返し読んであげてください。ときに、絵本の文章をすっかり覚えてしまうこどももいますが、その子の言葉の体験と発達にとって、それは最高のものになります。
夢中になれる絵本を発見できたことは、幼児期に人生の宝物を見つけたようなものです。