豊明市は、名古屋市に隣接する自然豊かなベッドタウンとして、急速に発展してきました。愛知県30番目の市として昭和47年8月に誕生し、現在は人口6万8千余人です。市内には、織田信長が今川義元の大軍を破り天下統一の糸口を作った、歴史的に有名な桶狭間古戦場があります。また、旧東海道、鎌倉街道や国道1号線、国道23号線、伊勢湾岸自動車道が通っていて、古くから関東圏にも関西圏にも交通の便がよい地域です。これからも緑と歴史のある住みよい街として発展が期待されています。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
唐竹小学校は市北部の小高い丘陵の上に位置し、競馬ファンにはおなじみのJRA「中京競馬場」が学区にあります。昭和51年度に開校し、児童数増加のピーク時には学年3学級規模程度になりました。しかし、その後の児童数減少により、6月1日現在、児童数210名、職員数20名、学級数8学級(特別支援学級1を含む)の、市内で一番小規模な学校です。そこで、その良さを生かして、縦割りグループ活動を学校生活に取り入れたり、PTAや地域のボランティアの方の参加・協力を得たりして、仲よく、明るく、元気よく、楽しんで精一杯活動する唐竹っ子≠モットーに、様々な活動に取り組んでいます。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
その中でも読書活動は、市内でも早い時期から取り組み始めました。
週1回、朝の授業前に「読書タイム」を設け、昭和62年度に東海三県学校図書館奨励賞を受賞しました。その後、学習指導「国語」の研究委嘱を受け、平成2年度の研究発表に向けて、親子読書、集団読書、図書館祭り、読書感想文コンクール等に取り組みました。発表後は、「読書タイム」を週2回に増やし、自由読書、集団読書、担任等教師による読み聞かせも行いました。さらに、読書感想画コンクールにも参加するようになりました。
平成12年度にPTAボランティア読み聞かせの会≠ェ発足し、1・2年生対象に月2回程度、「読書タイム」の時間に『童話タイム』として読み聞かせをしていただけるようになりました。
平成13年度に図書館司書(市パート職員)が順次配置されることになった時、市内で最初に配置されました。以後、「読書タイム」の曜日指定を止め、随時行うようになりました。
そして、平成18年度からは朝会、児童集会のない朝の授業前10分間を、全て「朝読書」として行うようになりました。職員の勤務開始時刻を5分早めて8時25分にし、朝の外遊びを終えて教室に戻ってきた児童が、8時30分から全校一斉に担任と読書を始められるようにしました。また、『童話タイム』の対象を3年生まで広げたり、縦割りグループ毎の高学年による読み聞かせの機会を増やしたり、1・2年生対象に市の読み聞かせボランティアこんぺいとう≠ノ来ていただいたりして、児童の読書意欲や関心を高めるようにしてきました。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
その成果として、一日の授業の始まりが落ち着いた雰囲気になりました。図書の貸し出し数が増え、昨年度の一人当たりの年間貸し出し冊数は、平均51冊です。何よりも、児童がこの「朝読書」の時間を楽しみにしています。
豊明市は平成19〜23年の5年間を子ども読書活動推進期間≠ノして、スローガン「読み聞かせの街 豊明」を掲げています。市立図書館を中心に、家庭、学校・園、地域が連携して読書推進活動に取り組み、国語力の向上を図っています。
「朝読書」を中心とする読書活動をこれからも続け、主体的に学ぶ力、自他の命を尊び大切にする心、豊かに生きる力を児童に育みたいと思います。
|