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「文化大成」朝読書から

東京都豊島区 文成小学校
▲文成小学校の「朝の読書」風景

 豊島区では、さだまさしさん作曲の「としま 未来へ」という歌が作られました。その歌詞にもあるように近代的な高層ビル群が建ち並びながらも、鬼子母神やとげぬき地蔵のようなどこか懐かしい心が触れ合う街でもあります。
地域にも、古くからの商店街と、高層マンションがあります。本校は、今年度創立五十五周年を迎えお祝いをしました。地域の方々も集い懐かしみました。

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 豊島区では、その教育ビジョンが目指す児童像を「夢に向かって 未来を切り開く としまの子」としています。その中で、区立図書館との連携を強化して、読書に親しむための諸条件整備に努めています。本校でも、地域の図書館との連携を図り、学年毎の団体貸し出しにより、学習に必要な図書の充実が図られ、朝読書の本が増え、子供たちは楽しみにしています。この図書館との連携により、お話し会やブックトークなどの取り組みも行われています。
また、本校では、朝読書の時間があることで、児童は、日常的に本に親しむようになっています。全校朝会・集会などのない、火曜日・木曜日・金曜日は、朝読書としています。
その日は、八時二十分になると、校内は一斉に読書の時間となります。それまでに朝の支度を終え、読みたい本を手にした児童は、本と向き合います。学校中静かな落ち着いた雰囲気になります。二十分間集中して読みます。読書活動の継続により、ずいぶん速く、深く読めるようになりました。

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 秋になると、一年生は、一冊の本の用意では足りなくなり、二年生は、お気に入りの読み物を見つけてじっくり読み始めるなど、成長が感じられます。
この朝読書の充実のためには、本が身近にあることが必要で、PTAの方々の活躍に助けられています。地域の図書館から百冊の文庫を借りてくる活動もしてくださっています。また、月に一度は保護者による読み聞かせもあります。その日は、「きょうは、○○ちゃんのお母さんだ」と本と人に親しみます。保護者は、我が子からのリクエストの本を読んだり、地域の図書館から大型絵本を借りてきたりするなど工夫してくださいます。また、今年は、自作のお話のプロ仕様の紙芝居もあり、子供たちは大喜びでした。これら読書の活動を通して、保護者同士のつながりも深まり、親から子供たちへのメッセージもそっと伝えられます。あたたかい気持ちに包まれる朝のひとときです。
このほか、図書委員会の児童も、本をたくさん読んでもらおうといろいろな活動をしています。休み時間の貸し出しのほか、おすすめ本のポスターを書いたり、読み聞かせに挑戦したりしています。
先日は、ブックフェスタを行いました。劇・紙芝居・ペープサート・クイズ・本の紹介・しおり作りなど各クラスとも表現力を磨き発表し、互いに見せ合うことでお話の世界を楽しみました。今年は、朝読書の成果も発揮してもらおうと、読書旬間を設け、その間に読んだ本の記録や読書紹介文を書き、このブックフェスタのオープニングで紹介し合いました。学年によっては、この読書の記録を朝読書で続けています。習慣化が図られることを願っています。

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 また、ここ数年、保護者によるボランティアの活動も図書館の活動を支えています。図書の分類整理・整頓をしてくださるお陰で、子供たちも本の戻し方に気を付けるようになり、本を大切にしています。また、季節に合わせたレイアウトにより、図書館に行くのが楽しみになります。
なお、本校では、図書館と呼ばずに、「学習センター」と呼ぶことにしていることも付け加えておきたいと思います。子供たちが必要な資料を見つけて調べ、自ら学習を進めてほしいという願いが込められています。図書館が、まさに「学習の要」として活用されるよう整備を進めたいと考えています。

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