トップページ朝の読書ホームページ→「朝の読書」トピックス

地域ぐるみで「朝の読書」をバックアップ

静岡県袋井市立袋井北小学校
▲袋井北小学校の「朝の読書」風景

 本校は袋井市内の中央部に位置し、明治6年に開校した歴史ある学校です。開校当時は純農村地帯でしたが、昭和44年に東名高速道路袋井インターチェンジが学区内に開設されて以来、大企業の進出や住宅建設により人口が急増し、現在は全校児童数851名の大規模校となっています。

□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □

 知・徳・体のバランスのとれた子どもを育てることを目標に、平成5年度より教育課程の1つとして「朝の読書」をスタートしました。当初は週1回の活動でしたが、平成11年度から週2回、平成13年度から週3回、平成20年度からは週5回に拡大しています。「朝の読書」活動の回数を増やしたことにより、自分が選んだ本を黙々と読むことに加え、ボランティアや教員、児童同士による読み聞かせや、教員が作成したオリジナルの音読集「ともえ」を全校児童に配布して定期的な音読にも取り組むことができるようになりました。
今年度は、学校のスローガンを「あいさつと読書の袋井北小」と揚げ、地域・家庭・学校・市立図書館が連携し、地域住民、保護者、教職員それぞれの読書に対する意識を高めつつ「朝の読書」を徳育活動として位置づけて取り組んでいます。

□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □

 具体的には、各学級に市立図書館から貸し出された良書60冊が並んでいる他、地域住民や保護者もボランティアとして定期的に来校し、読み聞かせや本の修繕、図書貸し出し作業などを行い、児童たちの本への関心が高まるよう、バックアップしています。また児童たちに、机の中には常にお気に入りの1冊を置くように指導し、いつでも本が手に取れる環境を整えています。こうしたことから、児童による図書委員会の活動も活発で、毎月本に親しむイベントを企画するようにもなりました。
 児童たちの1日は読書からスタートし、自分の好きな本に集中しています。児童からは「読書タイムは楽しみな時間。心が落ち着いて『1日が始まるぞ』って気分になる。」などの感想が聞かれ、毎朝の読書の習慣が子どもたちの豊かな心の育成につながっている手ごたえを感じています。同時に、全校児童の読書の習慣化や、読書ジャンルの偏りの解消など、多くの課題を改善するために、昨年度途中からは「家族読書」への取り組みも始めました。

□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □

 袋井市は書店が少なく、児童書の品揃えもそれほど豊富ではありません。図書室の本を購入する時も、実際の本をなかなか見ることができないので、その本が本当に買うべき本かどうか判断に困ることが時々あります。地方の中小都市でも、多くの本に触れられるシステムがあるといいと感じています。

朝の読書ページトップへ

−無断転載を禁ず−
Copyright (c)2000 TOHAN CORPORATION