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文化の先駆けを誇る 地域の伝統の中で育つ朝の読書

長崎県平戸市立平戸小学校
▲平戸小学校の「朝の読書」風景

 長崎県平戸市の中心部に位置する本校は、平戸藩亀岡城下の藩校「維新館」跡地に明治7年に開かれた伝統ある学校です。また平戸といえば、江戸時代に唯一外国との門戸を開いていた西洋文化の玄関口といえる土地柄であり、校区内の随所に重要文化財クラスの史跡が散在しているのも大きな特徴です。世に先駆けた文化で栄えていたことは校歌にも歌い込まれており、その誇りを今なお地域や学校に感じることができます。

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 本校は平成14年から朝の読書が始まり、週1回から毎日に増やし、現在に至りました。平成17年4月には読書活動で文部科学大臣賞を受賞するなど、本校の読書熱は、脈々と受け継がれています。
 最近では、反復学習やチャレンジ学習のために特設していた「かめおかタイム」(亀岡城の名にちなむ)が学習指導要領の改訂に伴い確保できなくなり、廃止しました。勢いその代替の時間として1コマでも学習の時間を、と考えるのは必定です。しかしながら、せっかく朝のリズムが固定でき、朝の読書が定着しているのに、これを崩すわけにはいきません。その成果を信じ、様々な環境を整えてきました。実際、朝の読書の時間の静かさは、落ち着きのある学校生活のスタートとなっていますし、副産物として子どもたちの年間図書貸出総数と学力の相関関係も少しずつですが現れ始めています。

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 市内全小中学校のオンライン化、パソコンの2台導入で、これまで貸出に長蛇の列ができ、昼休み中に借りることができずあきらめて帰るという状況だったものが解消されました。貸出冊数も3冊から5冊に増やすことができ、子どもたちはストレスなく本の返却・借り出しができるようになりました。図書ボランティア、読み語りボランティアの方々の活動も更に充実し、本当に読書を楽しむ子どもの増加を実感することができるようになりました。
 折しも平戸市教育委員会の重点努力目標として読書活動の推進が掲げられ、新しい本がたくさん購入できたことや地域からのありがたい本の寄贈をたびたび受けたことも貸出数急増の大きな要因といえます。平成20年度2万8千冊だったものが、21年度に4万9千冊、22年度には7万9千冊と3年間で5万冊の伸びを実現したのです。

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 栄えある朝の読書大賞の副賞とお祝いにいただいた寄付で図書館カウンターの新調をし、近隣の書店からの備品寄贈もあり、一層の図書館の環境整備に努めるとともに、全職員による読み語りやビンゴゲーム、読書週間に向けての読書集会、図書館レイアウトの見直し、新刊図書の購入やボランティアの増員呼びかけなど、あの手この手で更に子どもたちを図書館に釘付けにする策を実践しているところです。


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