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「優しい気持ちと強い力」

墨田区立緑小学校
▲墨田区立緑小学校の朝の読書風景

 緑小学校は、JR両国駅と錦糸町駅の間に位置し、墨田区緑1丁目から4丁目に創立された92年の歴史のある学校である。
 本校は、全校9学級(含む心身障害学級)児童数216名、墨田区立緑幼稚園併設の学校である。また、昭和20年の戦争体験(3月9・10日の東京大空襲)を綴った『ガラスのうさぎ』の著者高木敏子さんの母校でもある。
 全国の学校で広まっている「朝の読書」活動は、平成14年度から毎週木曜日の朝、取り組みを始めた学校である。今まで朝の活動として、児童朝会・集会活動・朝学習など多様な活動をしていたが、14年度からの朝の活動を検討する中で、「読書」という声が自然と出てきた。本好きな先生がいたこと、本の重要性を感じ子どもたちに読書の環境を作ってあげたいという気持ち、高学年では、行事も多く読書の時間を十分確保する余裕がないなど、「朝の読書」活動の賛同者も多く無理のないところから始めようというとになり毎週木曜日の朝実施することとなった。

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 私は、今年4月、葛飾区立上平井小学校から、緑小学校に着任。前任校は、読書指導を校内研究に取り上げ(もちろん、朝の読書も)、7年目として実績を上げていた。読書への取り組みの発端は学校の荒れ、授業の成立も難しい時期もあり、上級生による先生への反抗、保護者からの非難……子どもたちも、保護者も、そして、教師自身も…悩みつづけていた。そんな時、ある先生が林公先生の『朝の読書が奇跡を生んだ』という本に出会い、それを職員会議に提案し全員一致で導入が決まった。その時の合言葉『良い本をたくさん読めば、優しい気持ち・正しい気持ち、強い力が心にたまる』である。私がいた、6・7年目も子どもたちも学校生活の1日のスタートは静寂の中で始まり、私自身も何十年振りかに絵本や児童図書に没頭する毎日であった。

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 そして、私は、緑小学校の校長として、10月の学校だよりで地域・保護者に読書について次のようなお願いをした。
☆10月号「学校だより」抜粋☆
 「読書の秋」に向けて、5月の学校だよりで私から次のようなお願いをいたしました。墨田区では、都内に先駆けて【読書活動の推進 〜読書を通して心豊かな子どもに!〜】をアピールしました。学校や家庭における読書活動の重要性を指摘し、読書は、子どもたちが言葉を学び、感性を磨き、国語力を高め、創造力を豊かにする。つまり人生をより深く生きる力を身に付けていく上で、欠くことのできない営みです。と……そして、4月と10月を墨田区は、「読書活動推進月間」として、読書活動の充実に向けて重点化を図り、人づくりを目指しています。そこで、本校では、次の読書活動を推進します。
○毎週水・木曜日を朝の読書に!
○校内研究「読書指導」(低学年)実施
○ご家庭でも「親子読書」の推進
○墨田区立緑図書館のご利用を!

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 さらに11月の3年生の学級通信から
☆担任より☆ 水曜日も読書の時間があった10月を経て、読書が好きな子が増えてきたように思います。今学級では、Fさんが持ってきて紹介してくれた怪談レストラン<Vリーズ(童心社)がブームのようです。おかげで、今まで本が選べずウロウロしていた子も自分の席に着き集中して読んでいます。
 Iさんも盲導犬の本やお砂糖の本など読んで感動した本を紹介してくれます。こんな読書の輪がどんどん広がる学級にしたいです。
 「呪いのレストラン」先生も読みました。子どもの頃のドキドキがよみがえってきました。
 と……保護者に伝えていた。

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 私は、子どもたち一人一人に、先生・保護者・地域と共に、読書による『優しい気持ちと強い力』を心の中に育てていきたい。


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