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「朝の読書」変わる学校

青森県板柳町立板柳北小学校
▲板柳町立板柳北小学校の朝の読書風景

経過
 本校で全校一斉「朝の読書」がスタートしたのは、平成15年4月からである。
 私は、『朝の読書が奇跡を生んだ』を書店で偶然手にしたときから、本離れしている子ども達に、「読書を習慣化させ、その楽しさを味わわせたい」との願いから、自分が校長になったときには是非実践しようと心に決め、実際に前任2校(小規模校)で実践した。
 本校では、「朝の読書」導入について、前2校の経験から、全職員に図るよりは、平成15年度から実施することを校長の方針として示し、14年度の3学期に1週間、「朝の読書」4原則そのまま試行した。結果、「よしっ、本校でも『朝の読書』は成功する」と、実践に確信を持てたのは、子ども達の「もっと続けたい、読書が好きになった、本を自分で購入した」の声はもちろんであるが、「子ども達はもちろんよかったと思うが、今回一番いいと感じたのは、自分自身がゆっくりと本を読めたことだ」と教師からの声によるところが大きい(教師の変革も見えたきた)。

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 4月当初は、子ども達もなかなか落ち着かず、少し読んでは本を変えたり、学年相応の本を避けて絵本ばかりを読んだり、漫画の希望があったりと不安は募る一方だった。それでも「朝の読書」の原則を守り続け実践した結果、3年生以上で「朝の読書」は楽しいが87%、しかも、前より楽しくなったが73%(平成15年12月初め調査)に達するまでになった。

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児童の反応
・「朝の読書」は本を読むので静かでいい。
・4月から読書をやってきて、初めは本を読むことは全然嫌いだった。5月から7月までは本を読むようになり、読書がだんだん楽しくなった。
・「朝の読書」は集中して本を読めて楽しい。
・「朝の読書」をやってきて、初めはすらすら読めなかったけど、だんだん慣れてきて他の本でもすらすら読めるようになった。
・自分で読みたい本を買ったのは、自分でこの本がいいなと思ったから。
・前まで伝記とかは読まなかったけれど、このごろは読むようになって、「朝の読書」が楽しみになってきた。
・本にはいろんな話が出てきて夢中になれるので、4年生の時よりもっと楽しく感じる。
・毎日本を読むと(まだまだ)という感じで、また本を読むぞと思って、終わると(あーっ)と心の中で言わされることがある。
・初めは読書が楽しくなかったけど、毎日ずっと読んでいたら、だんだん楽しくなってきて、自分で読みたい本を買うときがある。
・自分が読みたい本を読めるからとても楽しい10分間だ。でも、時間が短くて、10分過ぎるとなんか「天国から地獄」って感じみたいになっている。そして、お小遣いで本を買うので、「お小遣いの使い方がいい」とほめられた。
・初めの頃は10分が長く感じていました。でも今はちょうどいいし、あと5分位延ばしてもいいと思ってる。本を読んでいると想像力も付くし、言葉もいろいろ覚えるのでもっと続けてほしい。
・読書の10分間は、リラックスなども出来るのでいいと思う。これからも続けてほしいと思う。
・読書は前よりもっともっと好きになった。今読んでいる本は長くて、とても面白く不思議な本なので高学年にお勧めです。

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今後の課題
1)個人差があり、なかなか本に馴染みにくい子もいるので、それぞれの子どもが自分にあった本を見つけたり、よい本に出会えるように支援していきたい。
2)学級文庫など、まだまだ工夫の余地があるので、クラスごとに充実させていきたい。
 最後に私は、「朝の読書」は学校(教師)改革のチャンスにもなるものと思っている。


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