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読書は人間力を豊かにする

和歌山県田辺市 新庄第二小学校
▲新庄第二小学校の「朝の読書」風景

 新庄第二小学校は、和歌山県南部の中核都市田辺市にあり、学校の小高い丘から見下ろす青い海と周りの緑の環境は素晴らしい。
 近年都市計画により、校区一帯が公園となり、その中に、南和歌山医療センターをはじめとする福祉医療施設や市立美術館・県立図書館・研修センターなどが設立され、市の文化福祉ゾーンを呈している。
 この恵まれた環境の中で学ぶ子ども達に、「読書は私たちの生活を豊かにする」ことを体験させることこそが、大切な教育の一つである。と考え、本校の取組みが始まった。
 五年前の平成十三年四月より、日課表に朝の読書を一回位置づけ、全員が効果を確認し、十四年度には月曜から金曜まで毎日朝の10分間読書の時間設定へと取組みを発展させた。
 十五年度は、この間の取組みを反省し、読書の時間の充実を図ることとし、「読書の時間です。静かに本を読みましょう」と校内放送を入れ、10分間バックミュージックを流した。

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 十六年度からは、もっと静かな環境での読書を求め、バックミュージックや校内放送をもやめようと言うことになり、学年はじめの二週間で定着させた。
 朝の読書の時間に、全校児童百八十数名を一斉に読書に浸らせるには、いろいろな課題が出てくる。例えば、朝の会を延長しないことや10分間には本を選び直さないことなどが大切となる。このような約束事を各教室でしっかりと取組ませなければならない。
 職員会議を重ね、担任の意識を高めながら読書の価値を認め合い、担任として取り組むべきことと、学校図書館担当として取組むべきことを確認しあった。

 各学年での取り組みとして、
・読書の目標を持たせる。
・担任が読みきかせの時間もとる。
・机の中には、いつも一冊の本。
・出来るだけさまざまなジャンルの読書をめざす。

 図書館担当は学校全体の計画として、
・読みたくなるような新着本の紹介をめざす。
・学期一度の読書発表会の計画。

 図書委員会のこどもたちは、
・各児童の読書量の記録グラフの作成。
・アンケートの実施。

等をした。

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 学期一度の読書発表会では、各学級で一人ひとりが読んでおもしろかったことや不思議に思ったこと、この本で教えてもらったことなどを全員が発表しあった。
 各学年児童の発表に対して、図書館担当が丁寧に感想を述べ、次への読書意欲の喚起に努めた。
 このような取組みを、「図書館便り」や図書委員会の児童が出している「図書だより」で紹介する中で、読書の輪が広がり、県立図書館でも本を借りてくる家庭が多い。また、地域の読書ボランティアの人たちが学校に足を踏み入れてくださるようになってきた。
 私たちの取組みはまだ緒に就いたばかりであるが、県・市教育委員会の計画とも連動し、益々充実させたいと願っている。最後に二年生児童の発表を紹介し締めとする。

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 ぼくは朝の読書が大好きです。それは本を読んでいると、本の世界に入っているみたいで、とてもおもしろいからです。
 読書の時間は10分だけど、30分くらいほしいです。ぼくの好きな本は、『王さまめいたんてい』です。読書の時間によく読みます。
 朝の読書の時間は、みんながしずかにいっぱい本を読んでいます。こんな読書の時間が大好きです。


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