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朝読書の充実が
国語力を高める

京都市 ノートルダム学院小学校
▲ノートルダム学院小学校の「朝の読書」風景

  本校は、ノートルダム修道女会を母体とし、カトリック精神に則り、教育活動を行っている。教育目標「徳と知」を掲げ、徳育・知育の全人的な成長を願い、児童ひとりひとりの可能性が開花できるように支援している。
 本校は、私立小学校であり、在校生約1、000名を数えるが、併設している中学校から大学までは、女子校であるため、男子のほとんどは、中学受験を経て、私立中学校に進学する。
 この状況のもと、すべての教科学習の根幹を成す国語力のアップは必須である。「国語力」を向上させるためには、「話す・聞く」「読む」「書く」の各々の領域において、言語活動の領域が偏ることなく、あらゆる言語活動・チャレンジをたゆまず進めていく必要がある。

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「朝読書」
 平成16年度より、それまで週2・3回実施であった「朝読書」を毎日に切り替えた。「朝読書」の毎日実施となると、朝の自学習(特に計算や漢字練習)ができなくなるが、小学校教育において、学習の根幹は「国語力」であること、それを支える第一は、「読書」と「学習態度・意欲」であることを繰り返し論議し、毎朝読書実施に至った。
 「朝読書」については、担任も教室にいて共に読むことを徹底した。そのため、それまで毎朝行われていた朝の職員朝礼も週2回程度に減らした。
 結果、朝読書時間帯に訪れた参観者の方々(本校は、基本的に保護者は随時参観可能、外部参観希望者も、電話予約があれば随時参観可能)が、その静まった学校の様子に一様に驚愕されるほど、集中して読むようになった。ひいては、「朝読書」実施他校と同じく、本校児童においても、より落ち着きを持って、始業に臨めるようになった。さらに、予期せぬ結果として、遅刻者の減少も挙げられる。
 「朝読書アンケート」によると、「読書の時間が増えた」「読書する本の種類が増えた」と答えた子どもがほとんどであった。また、「先生の読んでいる本の題名を知っている」「先生の読んでいる本を読みたい」と思っている子どもたちが少なからずいたことも特筆すべき点である。子どもたちは教師の対応や態度を鋭く観察し、敏感に反応することを確認した。

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 学校と保護者が一体となっての読書啓発活動
 私立小学校において、地域性の薄さをカバーするためにも、保護者の協力は、何においても必要である。「朝読書」充実においても然りである。
 本校では、保護者「図書サークル」活動の一部として、子どもたちへの「読み聞かせ」「紙芝居」「朗読」などがある。それまで、昼休みなど授業時間外実施であったこれらの活動を、朝読書時間帯にも実施して頂いていた。その活動は、私たち教師も脱帽するほど熱心であり、子どもたちもその催し等を楽しみにしている。静まり返った普段の「朝読書」と、静けさの中にも興奮が感じられる保護者図書サークルによる「朝読書」。読書の中の「静と動」といえよう。今では、高学年児童が、「図書委員会」の活動に保護者図書サークルのような「読み聞かせ」を目指して、年に数回、朝読書時間帯に、低学年児童への読み聞かせや紙芝居を実施している。質的には保護者の方が高くとも、聞き手もまた違った楽しみを味わっているようである。実施する図書委員本人たちの得る達成感と自信は格別で、異学年交流の一つの場ともなった。これもまた、「朝読書」副産物と呼べるかもしれない。


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