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2001年7月、父・小澤征爾のボストン響音楽監督としての最後の年。
生まれてからすべての夏を過ごしてきた、タングルウッド音楽祭が終わる…
江國香織も絶賛した、小澤征良はじめての長編。
おわらない夏
小沢征良/著
出版社/集英社
本体価格/1,300円
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子供部屋の椅子にすわると、
思い出たちが、きらきら
ひかりながら降ってきた。
私は、そのすべてを書きとめる。
生まれてからすべての夏を。
タングルウッドでの夏を……。
 よくタングルウッドで大雨が降るとユキと裸足で庭に飛び出した。芝生が水をふくんだスポンジのようで、踏んだ場所から足の裏の面積分の余った雨水があふれ出す。
 なんだか、可笑しくなってユキと私は外でびしょぬれになりながら笑った。そう、なんとなく、可笑しかった・・・・・・大雨も、裸足で芝生の上をぐるぐると回ることも、そうすると目がまわってしまうことも、窓からあきれた顔で見ているママの顔も、それからドロドロになる自分たちの裸足の足も。なんだか、ものすごくおかしかった。
 だから、小さい頃から雨が降るのは楽しいことだった。
〜本書より抜粋
あの夏のひかりがあふれる毎日のきらめきは一体、
何だったんだろう。
過ぎた時間って、一体どこへいくのだろう。

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