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「太鼓本大賞」は、昨年から始めたもので、これが二回目です。私が、この一年間に読んできた小説のなかから、とりわけ深い感動や喜びを与えてくれた作品を選んでいます。二〇一〇年の小説といえば、なんといっても村上春樹さんの『1Q84』BOOK3(新潮社)でしょう。しかし、すでに翻訳された中国、韓国では大ベストセラーになり、ノーベル文学賞受賞も近いとも言われる村上さんは、別格だと言うしかないでしょう。そこで、新境地に挑戦した宮部みゆきさん、文庫がビッグヒットになり、次々に新作も発表された百田尚樹さん、もはや「新人」と呼ぶのは失礼なほど円熟している木内昇さんのお三方に、それぞれの賞を贈らせていただきました。 |
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松田哲夫(まつだてつお)
1947年東京都生まれ。編集者(元筑摩書房専務取締役)。ブックコメンテーター。著書に『「王様のブランチ」のブックガイド200』、『印刷に恋して』、『「本」に恋して』など。 |
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