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転 生Reincanation
田口ランディが初めて贈る「異次元を旅する絵本」。
私が、私となり、私でなくなる、物語。

転生
田口 ランディ/著
 篁 カノン/画
出版社名/サンマーク出版
本体価格/1,100円

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著者からのメッセージ 田口ランディ
『転生』という物語は、一橋大学の「NEON」というミニコミ誌の編集者から依頼されて書いたものです。もちろん彼は大学生だった。プロの編集者ではない、という気安さから、なんとなくいつもの自分の作品とは違うものを書いてみたくなって、ふと思い立って一晩で書きました。今日も世界のどこかでは戦いがあり、人が死に、農薬がまかれ、子供たちは堕胎され、病気や、飢えが、はびこっているだろうけれど、それでも、あらゆる悲惨を越えて、世界がこんなに静謐な宇宙の中に静かに浮かんでいるのはなぜだろう。魂が転生するとしたら、肉体に魂を引き寄せる力とはなんだろう。そんなことを考えながら書き進めていった結果として、最後の一行を書いた時は、自分でも意外でした。私はいまだ、こんなレトロなものを、大切にしているのか……と。
イラストを描いてくださった、篁カノンさんとは不思議なご縁です。彼女の絵と出会えたから、この本は生れたのだと思います。
編集者のことば サンマーク出版 編集部 高橋朋宏
人気作家・田口ランディさんが2年前、ある雑誌の終刊号でみた一枚の絵。人間技とは思えない、その極微の線画の世界に魅入られた田口さんの脳に、その画家の名前は刻まれました。一時は絵を描くことを自ら絶った幻のペン画イラストレーター、篁カノン。
田口さんは初めての絵本を上梓するにあたって、その篁さんに挿画を依頼し、この不可思議な絵本が生まれました。「癒し系」とは対極のこの絵本には、著者の他の作品とはまったく作風の異なる異色の短編が綴られています。
「私」はどこからきて、どこへ帰っていくのか……。狂おしいほどに激しく、怖いほどに美しい、一篇の叙事詩のような物語。田口ランディさんのファンはもちろん、そうでない人も、引き込まれてしまう、えもいわれぬ魅力がこの作品にはあります。
著者の隠された一面を窺い知ることのできる、この秋話題の一冊です。
著者紹介
本書より
田口ランディ(たぐち・らんでぃ)
1959年、東京生まれ。作家。
広告代理店、編集プロダクションなどを経て、インターネットで文章を発表しはじめる。長編小説『コンセント』『アンテナ』『モザイク』(幻冬舎)、エッセイ『できればムカつかずに生きたい』(晶文社)、近刊に『オカルト』(メディアファクトリー)、『根をもつこと、翼をもつこと』(晶文社)、『昨晩お会いしましょう』(幻冬舎)など。
篁カノン(たかむら・かのん)
戦略的プランニング・チーム「アトリエ・マルドル」のヴィジュアル・クルーとして、女性独自のエロティシズムを探究し、白と黒の諧調をデザインしたグロテスク/アラベスクなイラストを多数発表。幼少より、肉体における舞踏性を追求しつづける。

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