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「粉飾」という言葉をきいて、あなたはまず何を連想するだろうか?
最近問題になっている、ワールドコムなどアメリカ企業の「粉飾決算」だろうか。
官民の違いによらず、失態に直面すると、事実を粉飾して発表してしまうことがある。
この本は、日本金融当局の答弁を読み解きながら、その嘘を徹底告発したものである。
粉飾答弁 上
木村剛/著
出版社名/アスキー
本体価格/1,800円
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粉飾答弁 下
木村剛/著
出版社名/アスキー
本体価格/1,800円
ボタン

長崎と広島に原子爆弾が落とされるまで、 「粉飾答弁」に
騙され続けたという過去の過ちを繰り返すべきではない・・・

 本書は、日本経済を本格回復させるための最大課題である不良債権問題に関して、大東亜戦争の悲劇を−−−すなわち、ミッドウェー海戦における「粉飾答弁」を−−−繰り返させないために、緊急に書き下ろしたものだ。丹念に国会議事録を抜粋しながら、不良債権問題の論点ごとに、関連する主要な国会討論を整理して示している。熟読していただければ、白熱する国会討論が多くの論点について網羅してきたことが確認できるだろう。そして、その中で、「粉飾答弁」を弄する人々と「粉飾答弁」に立ち向かう人々を識別することができるはずだ。各ページの下段に、私の一言コメントと用語解説を配して、金融に精通していない人たちでも、「粉飾答弁」を峻別するという、このゲームに事前準備なしで参加できるよう配慮してあるので、まずは目を通してほしい。

 少しでも読み進めば、自分とは縁遠い世界であり、無味乾燥と思っていた国会討論が、意外に身近なものであり、しかも味わい深い存在であることに気付くはずだ。地元の国会議員が意外に頑張っていることに気付かれるかもしれない。国会において不良債権問題を討論する国会議員の先生であれば、本番前に本書を熟読することが必修事項になるだろう。それらの結果として、より多くの方々が「粉飾答弁」の粉飾性に気付き、国権の最高機関である国会でも、その欺瞞性が暴かれるようになれば、われわれは『失敗の本質』に記された愚行を繰り返すことなく、金融危機という経済敗戦を免れることができるかもしれない。長崎と広島に原子爆弾が落とされるまで、「粉飾答弁」に騙され続けたという過去の過ちを繰り返すべきではないし、日本人は同じ過ちを犯さないだけの識見を持っている、と私は信じたい。
〜本書「上巻序文」より


【上巻目次】

上巻序文 ”大本営発表”で再び地獄へ落ちないために
第1部   「不良債権問題」の本質とは何か?
第2部   銀行は本当に「粉飾査定」をしていないのか?
第3部   金融庁の銀行検査に”お手盛り”はなかったか?
上巻結語 「粉飾」なき資本主義が日本を再生させる

【下巻目次】
下巻序文 今、”戦犯”の罪を問わねば日本は沈む
第4部   問題企業を抱えた銀行は再生できるのか?
第5部   本当に公的資金は「健全行」に注入されたのか?
第6部   なぜ銀行と金融当局の責任は問われないのか?
第7部   金融庁の破綻銀行処理に嘘はなかったか?
第8部   金融当局に「危機」を打開する意志はあるのか?
第9部   なぜ日本の不況は十年にも及んだのか?
下巻結語 国士から「国民の敵」に堕すことなかれ

第9部「なぜ日本の不況は十年にも及んだのか?」より


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