受賞作情報

第165回 芥川龍之介賞・直木三十五賞 受賞作決定!2021.7.14

■第165回芥川龍之介賞

貝に続く場所にて
<講談社>

石沢麻依/著

コロナ禍が影を落とす異国の街に、9年前の光景が重なり合う。静謐な祈りをこめて描く鎮魂の物語。ドイツの学術都市に暮らす私の元に、震災で行方不明になったはずの友人が現れる。人を隔てる距離と時間を言葉で埋めてゆく、現実と記憶の肖像画。

■第165回芥川龍之介賞

彼岸花が咲く島
<文藝春秋>

李琴峰/著

彼岸花の咲き乱れる砂浜に倒れ、記憶を失っていた少女は、海の向こうから来たので宇実と名付けられた。ノロに憧れる島の少女・游娜と、“女語”を習得している少年・拓慈。そして宇実は、この島の深い歴史に導かれていく。

■第165回直木三十五賞

テスカトリポカ
<KADOKAWA>

佐藤究/著

心臓密売人の恐怖がやってくる。メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会う。二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へ向かった。川崎に生まれ育った天涯孤独の少年、土方コシモは、バルミロに見いだされ、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく―。

■第165回直木三十五賞

星落ちて、なお
<文藝春秋>

澤田瞳子/著

不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄が河鍋の家を継ぐ気がないのは明白であった。弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかっていて頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっているのだったが―。

第165回 芥川龍之介賞・直木三十五賞 候補作品決定!2021.6.14

第165回芥川龍之介賞・直木三十五賞の候補作をご紹介します(作者五十音順・敬称略)。
選考会は7月14日、東京・築地「新喜楽」で開催されます。

■第165回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)

石沢麻依『貝に続く場所にて』(群像6月号)

くどうれいん『氷柱の声』(群像4月号)

高瀬隼子『水たまりで息をする』(すばる3月号)

千葉雅也『オーバーヒート』(新潮6月号)

李琴峰『彼岸花が咲く島』(文學界3月号)

■第165回直木三十五賞 候補作(出版社)

一穂ミチ『スモールワールズ』(講談社)

呉勝浩『おれたちの歌をうたえ』(文藝春秋)

佐藤究『テスカトリポカ 』(KADOKAWA)

澤田瞳子『星落ちて、なお 』(文藝春秋)

砂原浩太朗『高瀬庄左衛門御留書』(講談社)

2021年本屋大賞2021.4.14

〜大賞〜

52ヘルツのクジラたち
<中央公論新社>

町田そのこ/著

52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる―。

第164回 芥川龍之介賞・直木三十五賞 受賞作決定!2021.1.20

■第164回芥川龍之介賞

推し、燃ゆ
<河出書房新社>

宇佐美りん/著

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し--。デビュー作『かか』が三島賞候補の21歳、圧巻の第二作。

■第164回直木三十五賞

心淋(うらさび)し川
<集英社>

西條奈加/著

不美人な妾ばかりを囲う六兵衛。その一人、先行きに不安を覚えていたりきは、六兵衛が持ち込んだ張形に、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして…(「閨仏」)。飯屋を営む与吾蔵は、根津権現で小さな女の子の唄を耳にする。それは、かつて手酷く捨てた女が口にしていた珍しい唄だった。もしや己の子ではと声をかけるが―(「はじめましょ」)他、全六編。生きる喜びと哀しみが織りなす、渾身の時代小説。

本屋大賞 2020年ノンフィクション本大賞2020.11.10

エンド・オブ・ライフ
<集英社インターナショナル>

佐々涼子/著

200名の患者を看取ってきた友人の看護師が癌に罹患。「看取りのプロフェッショナル」である友人の、死への向き合い方は意外なものだった。最期の日々を共に過ごすことで見えてきた「理想の死の迎え方」とは。著者が在宅医療の取材に取り組むきっかけとなった自身の母の病気と、それを献身的に看病する父の話を交え、7年間にわたる在宅での終末医療の現場を活写する。読むものに、自身や家族の終末期のあり方を考えさせてくれるノンフィクション。

第74回毎日出版文化賞2020.11.4

〜文学・芸術部門〜

<うた>起源考
<青土社>

藤井貞和/著

なぜ人は「うた」を詠むのか。そもそも「うた」とは何なのか。神話や伝承、祝詞、『万葉集』や『源氏物語』などの古典、さらにはアイヌや琉球のうたうた、漢詩、俳句、そして現代短歌まで。詩人としても第一線で活躍しつづける著者が、これまでの考究の集大成としてあらわした畢生の書。ついになる!

〜人文・社会部門〜

追いついた近代 消えた近代
<岩波書店>

苅谷剛彦/著

西欧に追いつき、追い越す――。明治以降の近代化と敗戦を経て、1980年代に「追いつき型近代」を達成した日本は、どのような自己像をもち、社会の変化に対応しようとしてきたのか。本書では教育政策を過去と未来をつなぐ結節点ととらえ、政策文書や知識人・研究者の言説を繙き、現在につづく問題群の原点を抉り出す。著者渡欧以降10年来の力を注いだ意欲作。

〜自然科学部門〜

洪水と水害をとらえなおす
<農文協プロダクション>

大熊孝/著

日本人の伝統的な自然観に迫りつつ、今日頻発する水害の実態と今後の治水のあり方について論じ、ローカルな自然に根ざした自然観の再生と川との共生を展望する。大熊河川工学集大成の書。

〜企画部門〜

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻
<河出書房新社>

編・池澤夏樹

古典から現代まで網羅する新しい日本文学全集、誕生!
作家・詩人の池澤夏樹が“世界文学の中の日本文学”と位置付け、「『日本人とは何か?』『私は誰か?』を問う素材としての文学」という視点から作品を選び抜き、古典から現代まで全30巻にわたって厳選。時代の変革期である今こそ読みたい作品。

〜特別賞〜

ものがたり西洋音楽史
<岩波書店>

近藤譲/著

神への祈りの言葉から始まった、中世の教会音楽。多声音楽が花開いた、ルネサンス期。オペラが誕生し、器楽が興隆した、バロック時代。そして「芸術としての音楽」が追究された、古典派、ロマン派、モダニズム。時代を代表する作曲家と作品、演奏法や作曲法、音楽についての考え方の変遷をたどり、西洋音楽史を俯瞰する。

ものがたり日本音楽史
<岩波書店>

徳丸吉彦/著

はるか縄文の昔から、日本にはさまざまな音楽が育まれてきました。素朴な鈴や石の笛に始まり、仏教音楽の伝来、雅楽・能楽・歌舞伎・文楽の誕生と変化、文明開化による西洋音楽の導入、そして現代邦楽―。政治や宗教とも深く結びついた音楽の歴史をたどれば、日本の歴史の流れも見えてきます。コンパクトな決定版!

主な文学賞

小説

ミステリー・SF

児童・絵本

コミック

ノンフィクション

ご当地型

ジャンル特化型